今年も1月受験まであと一ヶ月ほどとなりました。
当ブログもラストスパートをかけたい、ところなのですが、3.14の歌で大苦戦しております……。
思い出の一つとしてなんとか形に残したいのですが😅
そこで今回は過去に書き散らかしていた下書きの中から「中受親だった私の痛い思い出」を拾ってアップしてみようと思います。
恋は一目惚れから始まった
志望校に関しては別の記事でまとめており、そこで少し触れておりますが、私はラズくんが第一志望校を決める前に、すでにその学校の親向けの説明会に参加していました。
人気のある学校でしたので、なかなか説明会の席も取りにくかったのですが、ママ友さんのお子さんが通っている塾が主催している説明会があることを教えてもらい、5年の夏休みに参加することができました。
それまで他の学校の説明会にもいくつか参加していましたが、この学校のお話は、他校と全く違っているように私には感じられて、とても胸に刺さってしまいました。
5年の春に参加した、通級で出会ったお子さんの進学先の説明会でも、つい涙が出てしまった私ですが(過去記事「希望の星」で触れています)
この学校の説明会でも感動のあまり目頭が熱くなってしまったのです。
年齢も年齢なもので涙もろく……はなっていますが、ここまで私の琴線に触れてきたのは、これらの二つの学校だけでした。
個性が際立つ私立中学校、他にも印象深い説明会はありましたが
そんな中でもここの中学校には、校門を出てすぐに夫に絶賛メールを何通も送ってしまったくらい感動しました。
今思えばこれが一目惚れの瞬間でした。
(因みにあるママ友さんは、この中学校にはあまり感じるものがなく、タイプの異なる学校の説明会を絶賛していたので、感覚は人それぞれなのだなと思いました☺️)
感動説明会のあとに校内見学をしていたら、体育の授業を受けている生徒さんたちをみかけました。
その場にいた生徒さん全員が、少女漫画に出てきそうな文武両道のエリートに見えました。

まだ当時はこの中学校に対して憧れの目線だったこともあり、ラズくんがこんな集団の中にいる図なんて、微塵も想像できず
「・・・・うん、ないわ🙂」
とだけ思ってグラウンドを後にしました。
その後、日能研でクラスが上がったラズくんは、夫に連れられてこの学校の文化祭に参加し、気に入ったようでした。
その時の様子も、こちらの記事に詳しく書いています。
それからというもの、受験までの1年半もの間、私自身もこの中学校への思いを募らせていくことになります。
なにせ相手は手の届かないハイスペック・ガイなばかりか、モテモテの有名人です。
すごいなーって遠くで指をくわえて眺めていたのが、一方的な片思いに変容していく様も少女漫画にありそうな展開でした(笑)
フィルター通せば校舎も違って見えてくる
学校が販売する過去問を購入した秋、そして入試当日と、ラズくんが6年生になってから2回、私はその学校に足を運びました。
秋に赴いた校舎は西陽に照らされ、まるで我が家を諸手をあげて迎え入れてくれているように、温かく門戸を開いてくれているように見えました。
「きっと入れる!入れるぞ〜!」
過去問を大切に仕舞い込んだ私は、根拠なくこみ上げた確信と高揚のまま空を仰ぎ、颯爽と帰路につきました。
日能研では冠日特が始まっていました。
コロナ禍の影響でズームとなった授業中、私が横からパソコンの画面を覗くと、幾人かのお子さんがカメラをオンにしている中で、志望校の校章を背景に設定しているお子さんがいるのに気づきました。
「校章の背景いいね! ラズくんも真似して校舎にしてみたら?」
と提案しましたが、目立つと思ったからか、または気後れもあったのか、最終日の授業の時間だけ背景を校舎に変えていました。
まるで志望校の生徒になったような、校舎の前で少し照れ臭そうに授業を受けるラズくんの姿に、私はひと時の満足を得ました。
そして迎えた2月1日の朝。
志望校の校舎は寒々しい朝日を反射して、硬く背を向けるように聳え立っていました。

万感の思いでラズくんを見送ったあと、視線を上げてその姿を一瞥した私は逃げるように踵を返しました。
過去問を介して約二ヶ月間、志望校と向き合い続けた私には、前回の時とは校舎の色まで、まるで違って見えていました。
ーーすっかり他人のように余所余所しいじゃない。
最後に会ったあの日(秋)の笑顔はなんだったの?
(そうか、そんなものか)
私の一方的な思い違いだった。
まるで拗らせ乙女の陶酔フィルターです。
同じ校舎がこうも違って見えるとは……笑
またある時、私は考えたことがありました。
もしも入学させてもらえるなら、
ーーー幾らまでならワタシ、積むかな?と。
200とか? もっと?
(主人に訊いたら「校舎一棟建つくらいだ!」と言われました……ほんとに?!)
ありもしない誘惑を前に、魔が差すのではと独りで勝手に怖くなりました。笑
担当にハマるホス狂いってこんな感じなの? 金で愛が買えないように、合格だって買えません。
またある夜は、世界の中心で叫びました。
「うちの子が入れないなら、一体誰が入れるっていうのぉぉーー?!」
思い込みの激しいストーカー系片思い、もう末期です。
(でもこの気持ちは、実はずっとずっと密かに心の隅にあり続けました^^;)
拗らせ系の片思いは実りにくいのではないでしょうか。
選ばれるのは学校に釣り合うハイスペ男児か……、そうでない我が家の場合は、相手の理想を目指して努力するしかないのかも。
学校の望む生徒像を知るために、入試説明会の動画をラズくんと一緒に真剣に見ました。
男子校なのになんでこんな問題出すんだろう、試しているのか? と、最初は単なる意地悪としか思えなかった問題に対しても「ああ、だからなのか」と、受け取り方や設問への向き合い方が変わりました。
なるほどこれが「キャッチボール」とか「ラブレター」に例えられる所以か。
学校の求める能力の中には、ラズくんの苦手なこともありましたし、得意なこともありました。
苦手なことは当日までに克服できたとは言い難かったのですが、少しでも近づけようとギリギリまで努力を重ねました。
ラズくんが努力してきたということだけは、胸を張って言えました。
またある教科の先生は、動画の中で「ある事」を家庭でやってくださいと仰られました。
前の年に入試に出た内容で、正答率が低かった問題に関する事でした。
変わった問題でしたし、似たような感じの、別の切り口の問題が出るのかもと予感はしたものの、全く同じものなんて出るわけがないよなと普通は考えるような問題でした。
ですがその年、ほぼ同じ問題が出題されたのです。それなのにも関わらず、この年も正答率が低かったようなのです。
(それ以降、同じ問題は出ていません)
この問題は塾によって速報の解答が違ったのですが、我が家では動画で先生がおっしゃられた通りに実際にやってみていたこともあり、ラズくんは速報のうちの一つの解答と同じ答えを書いた形跡がありました。
我が家は「この学校に通う生徒さんやそのご家庭のイメージ」とは似ても似つかない、日々を生きるだけでも一杯一杯なポンコツ一家です。
だからこそ、やれることをただ愚直にやるしか策がありませんでしたが、もしかしたらそれが功を奏していたのかなと思えた一つの出来事でした。
(……実際はどうだったのか、蓋を開けてみないと分かりませんけれど)
拗らせフィルターが外れたら
運動が大の苦手な息子は今、「全員少女漫画にでてきそうな文武両道のエリート」に見えた、あの日の集団と同じ場所で、同じように体育の授業を受けていますが、
「・・・・うん、単なる体操着効果だったな(あと背景効果)」
と、洗濯に出されたちょっとへたった体操着を眺めながらフト冷静に振り返ります。
いえ、少女漫画に出てきそうな素敵なお子さんはもちろんたくさんおられますが、
その傍らに、うちみたいな子でも居場所を作れているようなのです。ありがたいことです。
あの日の集団の中にも、うちの子のようなお子さんもきっと紛れていたのでしょうね☺️
今回は中受親だった時の痛い思い出話を、下書きの記事群から救済してまとめてみました。
もしかしたら、中受親の痛いメンタル②「受験ママ友問題」についてもいつか追加させていただくかもしれません。勇気があれば……
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。




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