お友達関係に悩んだ時にも◎ SST(ソーシャルスキルトレーニング)や自己コントロールに役立つ書籍やゲームをご紹介

子育て

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発達凸凹のある息子のラズくんが小学生時代に読んでいた本、当時通っていた通級指導教室で教材として使われていた本やゲームの中から、自己コントロールやソーシャルスキルのトレーニングとして楽しく活用できるものを選んでご紹介いたします。
「学校では教えてくれないシリーズ」など書店や図書館でよく見かける書籍から、こだわりや不安、怒りの問題を抱えるお子さん向けのワークなどがありますので、ニーズに合わせて取り入れてみてくださいね。

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息子のラズくんが年長さん〜1年生くらいの間に、気に入って読んでいました。
悔しい時に現れる「クヤシンスはかせ」、諦めの精霊「あきらくん」など、13種類の感情が面白いキャラクターとなって登場します。
そのキャラクターカードをコピーして「気持ちの日記」をつける方法が紹介されているので、「自分の感情を知る」きっかけになります。
ルールを守る必要性や、お友達を作るために役立つ「相手を楽しくさせる3つの袋」など、低学年のお子さんにも「伝わりやすく・明快な」表現でまとめられているので、発達特性あるなしに限らずどんなお子さんへもソーシャルスキルの導入におすすめです。

※以下のレビューは、我が家にある初版をもとに書いておりますが、第2版が出ているようなのでリンクはそちらに貼っております。イラストレーターが違う方になっているので、中のイラストも変わっていると思います。


こちらのシリーズは認知行動療法の原理に基づいた自己コントロールの技法が、子供にも理解できるよう易しく丁寧に解説されています。
ユーモアを織り交ぜながら楽しく前向きに取り組めるワーク形式となっています。
大人と一緒に取り組むことを推奨していますので、お子さんとのコミュニケーションの時間として取り組んでみてください。難しい内容ではないので、絵本を読み聞かせする延長のような感覚で取り組めると思いますよ。

不安感の強いラズ君は、通級でこちらのシリーズの、「心配の追いはらい方 ワークブック」の、冒頭部分に書いてある
「不安」というものは、トマトの木のようなもの。
たった一粒の種に毎日せっせと水やりをすると、どんどん成長し、やがて大きな実をどっさりつけてしまう。
きみが不安になったり心配をしているその時間は、「心配の木」のお世話をしているのと同じ。ということを習ったようです。
もちろんお世話をやめればトマトの木を弱らせることができます。その方法を、三つの理論を元にして練習していきます。

他にも「怒りの消火法」「社交不安」「こだわり頭のほぐし方」など、困りごとに合わせて取り組める10冊のシリーズが出ています。
私の実体験を踏まえて数冊の本を読んでみましたが、「怒りの消火法」は特に、親が最後まで一読してから取り組むことをオススメします。(冒頭にもそのように書いてありますが)
怒りの問題は他の問題に比べて親子がバトルになってしまうことが多く、とても疲弊する上に急に変化があるものでも当然ありませんので、ある程度先の見通しが立たないと、親が続けられなくなってしまいそうだと思ったからです。
一読しておくと、今行なっているこの練習は怒りのメカニズムのこういう部分に効くのだと腹落ちできますし(たとえば、少し体を動かしてから自分を静める動作をしてみる練習法は、怒った時の心臓がドキドキする状態を擬似的に作り出すことで、いざ腹を立てた時に自分を静めることができるようになってくる、など)、少し時間がかかるけれど確実に効果が現れ、ついには「自分の人生の運転席に座ることができる」と、未来によいイメージと希望を抱きながら取り組めると思いました。


また、こちらのシリーズはラズくんのような、幼さのあるお子さんにウケるような表現が豊富で、良くできているな〜と思って読んでいました。
例えば、困りごとをモンスターに例えて表現し、モンスターが自分をコントロールしてこようとする、そのやり口をまず暴き、逆手に取って追い払おう、などと解決策が講じられます。
この治療法は「外在化」というそうで、本人と問題を切り離し客観視することで、問題が解決しやすくなるとのことです。

そういえば余談ですが、私はラズくんがよく引き起こす「ケアレスミス」を「きっと変なおじさんに頭乗っ取られてたんだね!」とよく言っていたのを思い出しました😂
「早く寝ないと明日のテストでまた変なおじさん出て来ちゃうよ!」とか、よく使っていました。

あまりにもケアレスの酷い我が子に対し、苦肉の策で思いついた感情の逃がしかたの一つでしたが、「変なおじさん」というちょっとクスッと笑えるような、ですが小憎たらしいこのお邪魔虫キャラが登場してから、私自身も模試の結果などでイライラや失望感に苛まれることが減りました😂

ご存知、学校では教えてくれないシリーズから、ラズくんも読んでいた「友達関係」をご紹介します。

学校では教えてくれないシリーズは、通級でも部分的に教材として使われていました。
内容としては、専門性のある上記「だいじょうぶ 自分でできる」シリーズよりも砕けた内容で、
発達特性ありなしに限らず、小学校中〜高学年くらいのお子さんがよく悩むような状況や、お友達同士のトラブルへの対処法、やり場のない気持ちを消化するためのアドバイスが満載です。

こちらのシリーズは作者や監修者の記載がないため、どんな分野の手法を参照しているのかがわからないのですが、心理学・カウンセリング分野でよく使われる手法を、抽象さを下げ子供にも伝わるような表現に言い換え、登場人物たちのエピソードに落とし込んでいるような印象でした。

また、漫画にはさまざまな性格のキャラクターが登場し、「買っていないアイドルの写真集を、お友達の話に合わせてつい買ったと嘘をついてしまったら……」など、彼らを取り巻く環境やお悩み事が、実際にありそうな、身近な設定となっています。
一方で、良くも悪くも「踏み込みすぎない」内容となっている点と、私が読んだ感想ですが、話題が多方面に及び、少々雑然とした印象も抱きました。
ですが読み物として面白く、雑誌を読んでいるような感覚で子どもだけで楽しく読み進めることができる内容となっています。
小学校生活を円滑に送るための実践法や知恵、子どもにも理解しやすい“気づき”や“行動のヒント”が詰まっているので、お子さんなりに心に残る情報を集めながら読み進めていけると思いました。

ここからは、通級で取り組んでいたゲームをご紹介します。ラズくんは「勝ち負け」に厳しく、負けることが嫌でゲームができませんでした。

ゲームに因んだ、もっとも私の記憶に残っているエピソードをご紹介します。

ラズくんが小学2年生の春休み、お友達のお家でパーティにお呼ばれし『ジェンガ』をやることになりました。
最初のうちはラズくんも興味をもっていたのですが、勝った人には賞品が用意されていると知ったとたん、逃げ出してしまいました。
せっかくゲームを盛り上げようとしてくれたお友達のお母さんの提案だったのに、申し訳ないという気持ちと、場が白けてしまう焦りとで、私はラズくんをなんとかなだめすかして輪に戻そうとしました。
ジェンガが嫌なら人生ゲームにしようかと別の案も出してくれましたが、余計に状況は悪くなります。
怒ったラズくんはゲームをできなくしてしまおうと、なんとゲームのパーツを持って逃げ出し部屋のどこかに隠してしまったのです。

ジェンガや人生ゲームができず、妨害してしまったエピソードを、通級の最初の連絡帳で書かせていただきました。

通級では数多くのゲームを、最初の頃は先生や私と2〜3人で取り組ませてくれました。
先生と私を相手に3人で遊んだのは、「なんじゃもんじゃ」、「おばけキャッチ」、「ぴっぐテン」「レシピ」「キャプテン・リノ」「ハリガリ」などのテーブルゲームでした。                                     
これらは勝敗のつくゲームですが、担当の先生と私しかいない場での短時間でのプレイだったので、得点を競うというよりは「試しに遊んでみる」という雰囲気だったのと、
ラズくんが初めて出会ったこれらのゲームには、面白いキャラクターや独特の世界観があり、魅力的に見えたようで楽しそうに遊んでいました。
もちろん、ゲームを始める前には都度「勝ち負けはありますが、気にしない」という指導が先生からはありました。

それでは、通級で取り組んだゲームをいくつか簡単にご紹介しますね。

とても簡単なルールです。一枚引いて出てきたキャラクターを見て、名前を考え、全員、そのキャラクターの名前を覚えるようにします。
以降も順番にカードを引いていき、新しく登場するキャラクターには引いた人が名前をつけていきますが、出てきたことのあるキャラクターが再登場したら、キャラクターの名前を言います。
一番早く名前を言えた人が、カードを全て貰えます。
(通級では、机の真ん中に何か物を置いて、一番に物を掴んだ人が名前を言って良いルールにしていました)

集中力・記憶力・反応力のトレーニングに。ユーモアセンス・発想力を使って面白い名前をつけ、笑いをとることでの成功体験、他人がつけた名前を共有し、反応することで共感力も育まれそうです。

ところで、見慣れない木のことを「ナンジャモンジャ」って呼ぶことを、今回検索していて初めて知りました😳

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5種類の木製のコマと、写真カードを使って遊ぶゲームです。
コマには、「白いオバケ」「赤いイス」「緑のビン」「青い本」「灰色のネズミ」という、5つの「色」と「形」の組み合わせがあります。

表に返した写真カードに、「色と形がコマと全く同じ物」が写っていたら該当するコマを、色と形が同じ物が写っていなかったら、「色も形もどちらも同じでないコマ」を掴みます。最初に正しいコマを掴んだ人が写真カードを貰えます。
木のコマやカードのイラストが可愛いこのゲームは、注意力・判断力・反射力のトレーニングになります。色と形を識別するので、視覚・空間認知も使いそうなゲームです。

数字の書かれた手札を裏にして配り、残りも裏にしたまま山にします。順番に手札を1枚ずつ表にして出し、山から1枚引きますが、カードを出す際、今まで出たカードの数字を合計して声に出します。
足して10になったら、カードを出す際に「ぴっぐテン!」と宣言し、出ているカードを貰えます。
10を超えてしまうと、前の人がカードを貰うことになります。
数量感や計算力のトレーニング、自分の手札を見られないようにしたり(ラズくんはよく、先生に「見えてるよ」って指摘されていました 笑)、駆け引きをすることで他者視点も意識できます。
また、ペアで合わせて10になる組み合わせ同士は、同じ童話の格好をした豚が描かれているのも面白いです。

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5種類のフルーツが1〜5個描かれているカードを順番に出していき、場に同じ種類のフルーツが5個揃った時に中央のベルを鳴らします。早くベルを鳴らした人が場に出ているフルーツカードを全てもらうことができます。
揃える数を5個だけではなく6個、7個とアレンジすることで難易度を変えられます。
こちらのゲームもぴっぐテンと同じように、数量感、計算力、一時記憶、反応力のトレーニングになりそうです。
また、「ベルを鳴らす」というのがこのゲームの魅力の一つですが、音が苦手なお子さんは別の動作に変えても。

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自分が引いたメニューに必要な具材を、キッチンカウンターに揃えていくゲームです。
ポップな絵柄でキッチンカウンターのカードを並べると「おままごと」のような見た目でワクワクします。

遊び方は、配られた手札の中から不要な具材カードを「シンク」に捨てていき、「ストッカー」から新たな具材カードを引いていきますが、捨てられたカードに自分の欲しい具材があったら「レシピ!」と宣言し具材をもらいます。
シンクに捨てたり、もらった具材から、他のプレイヤーが作っているメニューを予想して、使いそうな具材をわざとシンクに出さなかったり、逆に譲ったりなどプレイスタイルを工夫できます。
また、「メニュー」も「手札」も「キッチンカウンターに置いた具材」も、相手には見せないようにするため他者視点、戦略を立てるためには、相手が取った具材や、相手の作ろうとしている料理にはどんな材料が必要かを記憶しておく必要もあります。
戦略で具材を出すタイミングを計る計画性・また料理や食材への関心を高めることもできます。

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順番に壁カードと屋根カードを積み上げタワーを作っていくバランスゲームです。屋根カードにリノのマークが出たら、リノのコマを屋根の上に移動させていきます。
タワーを崩してしまった人が負けですが、この後ご紹介する「協力ジェンガ」のように、倒れてしまったのはみんなで積み上げてきた少しずつのずれが原因だとして、みんなでどれだけ高く積めるかを目指す協力プレイにするなど、ルールを少し変えることで、バランスゲームが苦手なお子さんも楽しめるようになるかもしれません。
こちらはバランス感覚、指先をコントロールする力、集中力、慎重に置くために衝動性を抑制するトレーニングになります。

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ここからは、小集団で取り組んでいたゲームをいくつかご紹介します。
グループ活動では、「輪になって、名前を呼んだ相手にボールを受け取れるように投げる(または相手の希望により転がす)名前キャッチボール」など、勝敗をつけないゲームから取り組み始めました。

ラズくんが逃げ出したジェンガは、『協力ジェンガ』という、アレンジされたルールで勝敗をつけず遊ぶことができました。

2人1組になって、お互い指を1本ずつ使いながらブロックを引き抜き、上に積み上げていきます。
勝敗はなく、全員でタワーを高く積むことを目標とします。
みんなでどのブロックを引き抜くか相談して決めて、置き方についても「こっちがグラグラしている」「こう置いたほうがいいよ」などアドバイスをし合います。皆んなで協力して積むので、タワーが倒れても誰かのせいではありません。
タワーが倒れるのが怖い場合は、下にプレイマットなどを敷くと音が軽減されます。

2人ペアで指1本ずつを使って積みあげる方法は↓下の動画のような感じです。(なかなか解説の動画が見つけられず、こちらの動画を部分的にお借りしました)
端っこから抜いていく方が簡単ですが、グラつきやすくなりますよね。

同じように、『協力ボウリング』、『輪ゴムのUFOキャッチャー』など、声をかけあって協力しあうゲームに取り組み、ゲームの楽しさを感じながら、コミュニケーションと協調動作を練習することができました

協力ボウリングは、記録によると私も一緒にやったようなのですが、あまり記憶がなく😵 やり方を検索してみたところ、「ピンが全部倒れるまで交代でボールを投げる(なんとなく、この遊び方だったような気がします……)」
または、「2人1組でバスタオルの両端を持ちハンモックのようにして真ん中にボールを置き、息を合わせてタオルを翻し、ピンに向かって転がっていくようにボールを投げる
他にも、「バランスボールのような大きなボールを、ピンめがけて2人で投げる」という遊び方が見つかりました。

輪ゴムにつけた紐を数人でひっぱることで、輪ゴムを開閉させて紙コップを掴み、ゴールまで運んで落とします。
こちらも、しゃがんだり立ち上がったり、引っ張ったり緩めたりなどの動作を、息を合わせてする必要がありますが、声を掛け合うことで紙コップを運びやすくなります。

高学年になるまではまともに参加することができなかった「ドッジボール」。
勝敗はなく外野もいない「アメリカンドッジボール」のルールを、通級の先生から提案されると、興味を持ったようで「やりたい」と言い、楽しく遊べたとの事でした。

ルールはシンプルで、二手に分かれボールに当たったら相手側のコートに入るだけ。
相手のボールを避けられた時の様子と、ボールに当たってしまったときの様子を写真で見比べて「背中を見せないこと」「ボールをよく見る」など、上手く避けるためのアドバイスもいただいたようです。

ドッジが得意なお子さんにとって、この「アメリカンドッジ」は物足りないルールでしょうけれど、
負けたり四方向から狙われるプレッシャーのない状態で、本来のドッジボールの練習もできるので、苦手なお子さんにはオススメです。
小学校でもこのアメリカンドッジのルールを取り入れて下さったことがあったようで、
徐々に抵抗感を減らしていくことができ、最終的には小学校での普通のドッジボールにも参加できるようになりました。

発達特性についての理解は年々深まり、ラズくんが小学生だった頃よりも、今は書籍やグッズも数多く発売され、情報もブラッシュアップされていっているように感じます。
そこで最近発売されたもの、または当時は見つけられなかったけれど、これは良さそうだなと気になった本やゲームをいくつか試してみましたので、最後にご紹介させていただきます。

「学校では教えてくれないシリーズ」くらいに身近な雰囲気の、漫画を交えたワーク式の書籍です。
心理学科教授の方の監修となっていて、「だいじょうぶ、自分でできるシリーズ」にあったリラックス法、怒りをゆったり静める方法と同じやり方も書いてありましたが、小学校でのお友達関係を円滑にするためのテクニック集に近い印象でした。

「自分」や「友だち」とつき合うコツ 渡辺弥生 監修

小学校中〜高学年のお子さんが自主的に読んでワークによって自己理解を進め、会話などのテクニックを学ぶことで、悩みや抱えている問題を解決へ導けるような内容となっています。
意地悪な気持ちになってしまうのはどんな時か、嬉しいことがあって誰かに聞いてもらいたい時、相手の様子を見てからどう伝えたらいいか、など、衝動的なお子さんが「一歩立ち止まって考えてみる」という気づきも得られると思います。

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こちらのブログで何回か講演動画をご紹介したことのある本田秀夫先生と、心理学科教授である日戸由刈先生監修のご本です。
発達特性、主に自閉スペクトラムのあるお子さんが、特性に経験が加わり個性が際立ってくる思春期に直面しやすい問題と、親の対応について解説されている親向けの本です。
特性ある方が育てるべきソーシャルスキルは「相談するスキル」。相談するスキルは自律スキルと同時に育っていくと説明されています。それらを5つの基本スキルに分け、なぜそのスキルが必要なのか、身につけるために親ができること、また身につけた基本スキルを元に自立につなげる筋道を、順を追って説明して下さっています。

『声に出して読みたい日本語』など数々の名著で知られる斎藤孝さん監修の、相手を傷つけるちくちく言葉を、相手を元気づけ楽しくさせるふわふわ言葉に言い換える本です。
大人でもつい言ってしまう、身に覚えのあるちくちく言葉もあるのではないでしょうか?

ことばのいいかえ えほん 齋藤孝 監修 川原瑞丸 絵

ストレートな言い方をしてしまうラズくんに、私はよく「強く言わないで、優しく言ってね」なんて諭していましたが、このような絵本で具体的にいいかえ言葉を示してあげればよかったな、と思いました。

監修:齋藤 孝, イラスト:川原瑞丸
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「はぁ」には、なんで?というときの「はぁ?」、力をためる「はぁぁ!」、ぼうぜんの「はぁ……」、とぼけの「ハァ」など、色々な「はぁ」がありますよね。
自分に与えられたお題の「はぁ」を演じ、どの「はぁ」を演じているのかを、当てっこするゲームです。

身振り手振りは禁止です。表情や声の抑揚だけで表現し、読み取ります。
「はぁ」の他に「そんな」とか「うそ」とか、「ヤバい」とか「ふぅ」とかお題は色々とあり、同じ言葉でも幅広い表現ができること、また、人によってはこんな言い方をするんだ、と新しい発見もあります。
表情や声から感情を読み取ることが苦手だったり、または感情を表すのが苦手なお子さんの、コミュニケーションのトレーニングになりそうです。

『いろっぽく「がんばってね」』とか『下心ありの「好き」』など、小さなお子さんには適さないお題も混ざっていますので、そういうカードは間引いたり、高学年以降のお子さんでしたら想像で演じたら盛り上がるかも(笑)
ラズくんは、『告白されて「えー」』というお題を引いた時、「経験ないからわかんないよ!」とつい漏らした言葉で、夫と私に当てられました(笑)

なんと60枚もある「怒りのできごとカード」から一枚選び、回答者はその出来事が起きた時に自分が感じる怒りの強さに合った温度計カードを裏にして出します。
他の人は回答者の選んだ温度計カードを予想して、最も正解に近かった人が「怒りのできごとカード」をもらえます。
人によって怒りの感じる場面・度合いは様々なこと、また、自分はどんな時に怒りを感じやすいのかを客観視することができます。
カードの裏には、「それをされたのが自分ではなく友達だったら?」とか、「相手が『〇〇(別の言い方)』と言ってきたら?」 とか、「仲良しの人が同じ態度をとったら? 」などシチュエーションの違った場合も書いてあり、怒りの湧いた出来事を広い視野で捉えるきっかけを与えてくれます。

他にも、怒りの出来事を許せるか許せないかの3重丸シートをみんなで一斉に指さして、自分や他者の許せる・許せない範囲を知ることができる遊び方や、
怒りの出来事を「大事なことだから解決する」または「気にしないで放っておく」の箱に分類し、解決するならそのためにはどう行動したらいいか考える、という、全部で3種類の遊び方ができます。

今回はラズくんが過去に取り組んだゲームや、読んでいた本をご紹介してみました。
通級では、こうした本やワークを使ってソーシャルスキルを学ぶ以外に、熟語のクロスワードパズルなどを利用して漢字・語彙力へのアプローチ、また、数字を使った短期記憶のトレーニングなど、様々な活動を楽しく行ってくださいました。

同様に、3年生の頃は特にほぼ毎回テーブルゲームの時間もあり、そのうちの何回かは「手品を練習して私や他のお友達に披露する」という取り組みもありました。

「ゲームが苦手なラズくんが、勝敗に慣れるためにしてくれているのかな? マジックは謎だけど……人前で発表するのに慣れるためかな?」と、当時はあまり深く突き詰めずに、言われるままにこうした活動に参加していました。

ですが今調べてみると、テーブルゲームもマジックも感覚統合や集中力、短期記憶やソーシャルスキルなどの様々な発達に良い影響があるとする研究・論文があり、発達支援の現場にも取り入れられていることを知りました。
トランプや昔アナログだったゲームも、今やスマホで手軽に遊べてしまったりしますが、カードを切ったりめくったり、相手に見せないように手に持ったり、一つ一つの動作、プレイヤー同士のやりとりに成長のきっかけが沢山隠れているのだと改めて実感しました。

書籍とともにぜひお子さんとの楽しいコミュニケーションの時間として、ご家庭でも取り入れてみてくださいね。

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